aikoの虜。
ちょっと一回黙ってこれを聴いてください。
名曲ですね。ちょっとでも音楽が好きな人なら絶対に知っているであろうこの曲。
彼女の代表曲でもあります「カブトムシ」です。
1999年という年。
音楽の神様がもしいるのであれば、彼は90年代後半に大きな爆弾を何個も仕込みました。
それは何かというと、2017年現在、業界のメインストリートを歩んでいるミュージシャンやバンドが量産された時期だったのです。挙げだせばキリがないくらい、天才の巣窟です、この時期は。イカれてます。アホです。
aikoもその中のひとりで、彼女は98年にメジャーデビューしました。
宇多田ヒカルや椎名林檎、ゆず等、才能溢れる若手(当時という意味でね)がにょきにょきと頭角を表していく中、aikoは99年に3rdシングル「花火」をスマッシュヒットさせ、そして同年の11月に発売されたのが「カブトムシ」であります。
90年代を締めくくるには十分すぎる価値を持つ楽曲だと思います。
この曲の何がすごいかというのは一言では説明できません。
あえて一言で言うなら「複雑なのにキャッチー」とでも言えるのでしょうか。
この曲の「コード進行」というのが、その他のアーティストが作るそれとは一線を画しています。
時代的にはTKブームがあり、宇多田ヒカルやドラゴンアッシュの流れでブラックミュージックやヒップホップがJ-POP界隈へも浸透し、誰もが「新しいもの」を模索し、そしてそれを確立して行きます。
その中でaikoは時代に左右されず、普遍的な楽曲制作の姿勢を貫きます。それは今現在においてもなんですけどね。
そんな姿勢は一周してロックだとも評価出来ます。
だからaikoが変わらずにaikoしてくれてることって、実は凄いことなんですよ。ほんとに。
話を戻して、コード進行の話に戻りましょう。こちらを見てみてくださいな。
楽器経験者なら分かると思いますが、「おお?」となります。
aikoがジャズで使われるようなコードや理論を楽曲に取り入れているのは少し詳しい人ならご存知でしょうが、こうして改めてコード進行を見ると驚きます。
注目したいのは「生涯忘れることはないでしょう」の部分。
ここのコード進行はなんと説明すれば良いのか…全然分からない人に説明するなら…
カレー食べてて、結構ピリ辛だなぁ美味いなぁと思いつつ食べてると、最後の方で中にとろとろのマンゴー入ってたみたいな。でも意外とカレーと合うなこれなんだこれ。みたいな。
感覚としてはそんな感じですね。でも違和感が無い。
aikoの曲にはこういう捻りの効いたアレンジが多様されています。それなのに、これだけ大衆から支持されてるって、すごいと思うんですよ…ほんとに。
だからこれだけ捻りが効いたアレンジでも、aikoがメロディを乗せるとキャッチーな、ポップスに昇華されている。脱帽です。何聴いたらこんな曲作れるんや…となります。
そして「歌唱」の面でもaikoは一流のボーカリストだと言うことがわかります。
昨今では知ってる人も多い知識となった「フェイク」という歌唱方法ですが、このフェイクを一般に浸透させたのって実はこの「カブトムシ」なんじゃないかなぁと思ったりするんですよね。
2番のサビ、「琥珀の弓張り月」の部分。ここのメロディで素早いポルタメントでブルーノート・スケールを踏み、1番の同じ部分とは違うアプローチを試みる。
今では珍しいことでは無いけれど、それが効果的だとハッキリと証明した楽曲でもあると、個人的には思います。
それと、aikoは「ブレス」にもかなり重きをおいていると思います。ブレスとは息継ぎなのですが、aikoは歌の終わりのブレスを意図的に残してる場合があります。カブトムシでは聴けない、かな。他の曲ではしばしば聴けます。これもあまり見ない例だなぁと。歌の終わりのブレスなんて、普通は切りたいですもん。それをあえて収録することで歌の味付けが出来る。これはもはやaikoの特許で良いんじゃないですか…?
…と。
aikoの虜になってる最近です。
何がいいたいかと言うと、「aikoいいよね」という事です。雑にまとめると。
僕が好きな曲は「飛行機」「青い光」「キラキラ」「KissHug」とかとかとか。
KissHugの良さに気づいたのほんとに最近なんですけどね。たまんないです。
先週衝動的に持ってなかったアルバムを一気に借りたので、じっくり聴き込んでいこうと思います。楽しみ。
あ、あと、aikoのファッション好き。めっちゃかわいいですよね。
かわいい。(真顔)
キスハグ、めっちゃいい歌だなぁって今頃気付く。 pic.twitter.com/doGNZrz2BZ
— mscr (@syozopanda) 2017年8月1日
キスハグのコード進行見てるだけで白米がいける。
— mscr (@syozopanda) 2017年8月1日