Follow @syozopanda

CSA⇔mscr

音楽の事をあんな視点、こんな視点から綴ります。

最近聴いたものの感想文。

Apple Musicに登録してからというもの、日々新しい音楽を探すのが楽しくて仕方がないわけですが。

最近見つけてしっかり聴いたものを感想文とともにバババーッと挙げていきますね。

 

Maison book girl

www.youtube.com

日本における「アイドル」という文化の発展は非常に面白いですね。

Perfumeが「アイドル×テクノミュージック」というものを産み出してから、音楽とアイドルの在り方というのが大きく変容したように思います。

AKBグループの様に策略と戦略で機能しているアイドルもアイドルという文化の進化のひとつだとは思うけれど、音楽に重きを寄せるというもののほうが、なんとなく楽しいし嬉しい。その音楽ジャンルが肌に合わなかったら終わりというリスクもあるけど。

Maison book girl、通称ブクガは、サクライケンタなる人物が楽曲の制作、プロデュースを担っている。水曜日のカンパネラでいうケンモチヒデフミPerfumeでいう中田ヤスタカ的存在。彼は現代音楽とポップミュージックを組み合わせた「現音ポップ」なるものを追求しているのだそう。

貼った動画の「言選り」は衝撃的でした。変拍子で淡々と進んでいく序盤から、サビでリズムパターンが変わりスタッカートで駆け抜けるようなメロディラインとリズム。現代音楽とも言えるし、アプローチとしてはプログレとかポストロックでもありそう。プログレ詳しくないけど。

「言選り」の歌詞は、人工知能にサクライ氏の過去の詩をラーニングさせ、新たに生み出させたものだとか。そういう近未来的な試み、好き。

時代とタイミングが合えば、一気にブレイクしそうではあるけれど、youtubeに上がってるライブ映像観た限りでは、もうちょっと時間かかりそうかな。歌がね…

新譜出たばかりなので、そちらも是非。

www.youtube.com

集団行動

www.youtube.com

相対性理論のメインコンポーザー&ベーシストであった真部脩一氏とドラマー西浦謙助氏が立ち上げたバンドである。

彼らが相対性理論を脱退したのが2012年なので、「シフォン主義」「ハイファイ新書」「シンクロニシティーン」の3枚が好きな人は、今の相対性理論よりも好きになると思う。(TOWN AGEも天声ジングルもよく分かんなかった)

相対性理論の魅力って、やくしまるえつこの声と永井聖一の独特のギターワークだと思っていたのだけど、実は真部脩一の作る楽曲こそが真髄だったんだなぁと、集団行動を聴いていて感じた。素材がどんだけ良くても、曲が良くなきゃ聴いていてつまらないのだなぁ、と。だから集団行動の魅力は、なんといっても真部脩一が作るアンニュイながらも都会っぽい楽曲と、ユーモアのある歌詞なんだろう。

とはいえ、西浦氏のドラムも手数が多くて楽しいし、ボーカリストである斉藤里奈もひじょうにかわいい。かわいいというか、美しい系か。いい意味で抑揚が少ない歌唱がバンドの雰囲気にマッチしてて心地いい。

1stアルバムがとてもいい。2ndもいいのだけど、1stのふわふわしてる感じ好き。ほら、AVもなんだかんだデビュー作がいちばん良いじゃないですか。ね。ねって。

1stのラストを飾る「バックシート・フェアウェル」が素晴らしい。ラストの展開がグッと来ますね。

www.youtube.com

 

Homecomings

www.youtube.com

Amazonのプライミュージックをよく使ってた頃からちょいちょい聴いてたのだけど、しっかり聴いたのは初めてでした。

Homecomingsの良さをどう伝えたらいいんだろう。

なんていうか、ロックって元を遡れば反社会的思想だとか、暴力的なもののはずなんだけど、時代を経て、こんなにもエバーグリーンなものになったんだなぁって思うんですよね。でもこれがフォークだとかカントリー調のサウンドになると全然違う。ギターロックサウンドをしているからこそ映えし、伝わる。こういうギターポップ、最高ですね…。ホッとします。

MONOEYESの「Instant Song」にも似た気持ちを抱きますね。

www.youtube.com

結構リリースしている音源が多いので、これからもっと聴いていきたいです。

 

羊文学

www.youtube.com

シューゲイザー、ドリーミーポップという感じのサウンドと、無機質的なボーカルと散文詩の様に聴こえてくる日本語。

スーパーカーが作り上げたシューゲイザーと日本語ロックの融合を、きのこ帝国が系譜として受け継ぎ、そしてまた新たな世代につながってるような感覚を覚えました。

アルバムを通して聴くと、雰囲気が似た曲が続くので少々退屈に思えもするのだけど、それが2ndEPでは多少改善されてる印象。メロディの輪郭が1stよりもくっきりしたような気がします。僕はそっちのほうが聴きやすいけど、1stの方が好きって人も多そう。どうかな。

季節でいうと秋冬とか、天気でいうと雨とか曇りの日に聴きたいですね。浸れそうです。

やっぱり個人的な趣味として、ギターはこういう雰囲気を大事にしてるものが好きだなぁと。速弾きとかほんと興味ないな…。

 

Lucie,Too

www.youtube.com

3ピースガールズロックバンドに、なんでこんなにも魅力を感じてしまうんだろう。

自分の世代でいうとやはりチャットモンチーチャットモンチーが作り上げたものってすっごい大きいものだと思うんですね。女の子だってこんなにかっこいいこと出来るんだぜっていうのを体現してて。ロックってどうしても男臭いものだったから、すべての音が女の子の手で鳴らされてるってのはそれだけでキュンとしてしまいます。

だから感覚としてはアイドルを見てるようなものと近くなってしまいますね。最初は。それを過ぎて、ロックバンドとして評価できるのはもう少し後になってしまうのだけど、それでもLucie,Tooにはアイドル性だけでない、ロックスピリットを感じます。

そもそも、Lucie,Tooってバンド名がNow,Nowの楽曲から取ったというのがなんかもう、推せますよね。かっこいい。

www.youtube.com

 

iri

www.youtube.com

シティポップへの回帰ってのを最近の音楽シーンに如実に感じるのだけど、iriの音楽はそのまた向こうに連れて行ってくれる感じがしますね。アーバンでメロウな雰囲気と、ヒップホップに近いリリック。そしてiriの声。

「歌がうまい」ってのはどういうことなのだろうと最近ずっと考えてるのだけど(考えすぎて落ち込んでる最中)、これって才能なんですよね。もちろん、努力出来る部分はあるのだけど、先天的な才能にはどうしても届かない。それは声質だとかそういうどうしようもないものだったりもする。だからある種の諦めをして、歌が下手でも良いと開き直ったほうがかっこよかったりもして。

iriの歌はもちろん下手でなく、上手い。ただ、それ以上に声が魅力的だと思う。ここ最近聴いた声の中で、ずば抜けていい声だと思う。めっちゃクール。飽きない。

アルバム全体を通して雰囲気が統一されてて、とてもすんなり聴けます。トラックがかっこいい。いくつかの曲のプロデュースにケンモチヒデフミ氏のものもあるからか、ダークさだけでなく、きらびやかな印象も持った。都会のネオンサイン、みたいな。

これからが楽しみで仕方ないアーティストですね。

 

まとめ

びっくりするぐらい女性ボーカルしか無かったですね。でも女性ボーカルの音楽大好きだから仕方ないね。

これもいいよ!ってのがありましたら是非教えてください。まじで。よろしくお願い申し上げます。