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音楽の事をあんな視点、こんな視点から綴ります。

【歌詞考察】002:ハンバートハンバート/同じ話

ハンバートハンバートをこの曲で知ったよ!って人も多いのでは無いでしょうか。

男女の掛け合い、ハーモニーが心地よい名曲ですよね〜!

www.youtube.com

ハンバートハンバートのお二人はご夫婦です。

どちらも素敵な歌声をされてますよね。大好きです。

さて、この歌詞考察をするにあたって必ず取り上げたいなって思ってたのがこの「同じ話」という曲です。

とても軽やかで優しい雰囲気の曲ですが、実はものすごく深いんです。

では、考察していきましょー。

※この考察は僕個人の勝手な妄想、想像を大いに含みます。その点をあらかじめご了承くださいませ!

※加えて、歌詞の掲載は昨今とても厳しいので、出来るだけ少なく書きます。

同じ話。

まずは歌詞を読んでみましょう。(←クリックすると歌詞掲載サイトに飛びます)

どうすか?一読した感じは。

楽しげな男女の会話として読んでいると、なんかこう、もやっとしたのが残りませんか?え、うん…?え…?みたいな。

今回も結論から話します。

これね、おそらく片方(遊穂さんパート=女性?)が亡くなられてると思います。

実はこの二人の掛け合いって会話が成立してない部分があるんですよ。

「どこにいるの?」「何をしてるの?」と何度も聞いたり、あるいは応えなかったり。

一方には届いているけどもう一方には届いていない…。

 

仮に女性(奥さんor彼女)が亡くなってるとしましょう。

男性が言います。「どこにいるの?」

女性は草葉の陰から「君のそばにいるよ」と応えます。

でもその声は男性には届きません。

「話をしよう」と男性は言います。

「いいよ、まず君から」と女性は応えます。

ここのシーンは墓前か仏壇か…そこで男性がひとり、空中に話しかけている絵が浮かぶのですよね…。

歌は二番に入り、少し展開があります。

男性の問いに「手紙を書いてるの」「でももう行かなくちゃ」と応える女性。

そして最後の「そばにおいでよ」という言葉にはどういうわけか返事がありません。

例え伝わらなくても意思疎通が出来ていたふたり。そんなふたりにも、永遠の別れが訪れます。魂は現世から遠くに行かなくてはいけません。

 

簡単には受け入れられない現実。

仏壇に備えられた写真をみて、泣きながら、時には昔を思い出して笑いながら、毎日「どこにいるの?」「何をしてるの?」と同じ話を繰り返してきました。

それでも、「もう行かなくちゃ」いけません。男性も、進まなくてはいけないのです。

 

そして最後は「さよなら」という歌詞に変わります。

悲しくても愛を込めて「さよなら」と言わなければならないのです。辛いですね…。

 

それでも男性は時々夢を見ます。

「君」がまだそこにいるように、聞いてくれているかのように、「同じ話」をしてしまうのですね…。

 

…書いてて若干辛くなってきました。笑

もちろんコレが「正解」な考察ではないし、シンプルに別れたカップルの話なのかもしれませんが、こう読むとゾクッとしませんか?という。(この部分は毎回書いてしまいそうw)

 

男女で歌い分けが出来る事を最大限に利用(と書くとアレだけど)した名曲だと思います。世界観がグッと広がって奥行きが出ますよね。男女のデュエット曲って。

ハンバートハンバートはこの曲に限らずとても良い歌詞を書かれます。良い歌詞って表現もどうかなぁと思っちゃうくらいの…なんでしょうね、とても魅力的な歌詞です。いろいろな名曲ならぬ名歌詞があります。

そして曲も良いですしね。良成さんはほんとにいい曲を書かれます。

あと音源のアコギの音がとても好き。これは前にも書いたことあるけど。

 

もっともっと知られて欲しいアーティストです。

知らない方は、是非…!

FOLK(初回限定盤)

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シングルコレクション 2002-2008

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そんな感じで。

今回はハンバートハンバートの「同じ話」を解説しました〜!